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今日は新築のお宅に縁なし目積畳を納入しました。4帖半や6帖間とは大きさが異
なるスペースです。
設計士の方が、畳を「日常的」ではなく「非日常的」な空間として捉えています。
最近、畳部屋というよりもこういった「畳コーナー」が新築物件に増えて来ました。

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この縁なし畳の作り方は、畳店によって色々です。基本的には同じですが、畳表
の曲げ方や、特に角(スミ)の仕上げ方にオリジナリティーがあるようです。
当店でも、代々継承されてきた製法があるのですが、敷き込んだ時の状態に私は
納得がいきませんでした。
そこでこの3-4年、従来製法の五代目の厳しい視線にもじっと耐えながら、色々な
製法を試み、やっと納得のいく縁なし畳が出来るようになりました。

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畳店が試行錯誤するわけではありませんが、常に自己採点で95点以上の縁なし
畳を絶えず同じように製作できる技力を備えたかったのです。どうしたら角が崩れ
ないか、イグサが割れないか、何枚敷いても四井(4帖の角)がバシッと揃うのか?

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実は試していた事がありました。文明の利器である「テープ」や「接着剤」をある工
程で使用する事です。当店の従来からあった製法を改善させるには、それに値す
る何かがないと、五代目も認めてくれません。
従来の製法よりもかなりバシッとできるのですが、本当に製法としてそれが良いの
かどうか、自分自身いまいち疑問がありました。
しかし「ある」きっかけで、その耐久力を検証することができたのです。

ある日、縁なし畳を納入した時の事、翌日電話で「もう少し畳コーナーを小さくした
いから、畳を小さくして欲しい」?せっかく作ったのに、やり直しです。再度畳を引き
上げてきて、サイズカットするために畳表を外そうとしました。ところが、それがなか
なか剥がせないのです。角もなかなか崩れません。
そう言えば、一度作った畳をバラす事はしませんでした。こうすれば、簡単に耐久
力が分かるのですが、思いつきませんでした。

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※写真は中国四川産の目積表を使用しています。

通常では畳を敷いた状態で、こんな乱暴な力は加わりません。畳を解体しようと
してもなかなかバラせなかった事が、逆にこの製法が優れている事を証明してく
れました。従来の製法なら、簡単に解体できてしまいます。

強度があり、仕上がりの良い縁なし畳を探求し続けた甲斐がありました。
五代目の言う事を聞かない自分ですが、時には幸いする事もあるようです。

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