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2013.08.26 四ツ割り
畳の中で最高級品とされるのが、四ツ割りです。
京都ではツジ割ともふくまし付けとも呼ばれています。

畳表は備後の六配または四配の手織り中継ぎ表、縁は本高宮の麻縁。
反物を半分またその半分に割いて縁に使う事からそう呼ばれています。
畳床は十三通床以上の丹波裏または棕櫚付きの高級床。
もちろんすべて手縫いで、細かい決まりが数多くあります。
正しい知識とそれなりの経験・技術がなければ作れる畳ではありません。
材料の選定から手法に至るまで、かなりのものです。

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こんな畳は通常ではまず見る事はできません。当店では、四つ割りに
相当する畳が現存しているお客様はわずかに9宅と先代から聞いていました。
京都は別としても、一代の内で携わらない畳店がほとんどだと思います。

技能検定委員でもあられる広島の米花さんや京都の藤本さんにお会いすると、
昔からの畳に関する様々な事を聞いては教えて頂いてます。
皆さんや皆さんの先代は、25年前に発刊された畳技術大図鑑の制作にも
協力されている方々。本当に勉強になります。

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(ヒゲ毟りについて教本には、畳床に立て掛けて右手でつかんで手前に
ねじるように引きちぎると書かれていますが、根元から逆手で「てこ」の
原理でねじらずに起こした方が綺麗に千切れる事が分かりました。
「密着根こそぎ法」です)

初めて手織りの中継ぎ表を扱った時は戸惑いもあり、もちろん後から反省
すべき点も多くありましたが、多くの事を学べました。
やらなければ技術は身に付きませんし、最初は誰でも初めて畳針を持った
のです。先代に出来て自分に出来ない事はないはずです。日頃そう思って
いつかの有事に備えて心の準備はしてきたのですが。

つい先日、そのひと方から連絡が。

江戸時代文政以前(築約200年)に建築された町屋・蔵造りの旧家。
岐阜市の時代を伝える建造物としても紹介される建物に初めて入りました。
江戸期の帳場の裏には畳廊下そして座敷、茶室小間、水屋と続きます。
「作り替えないとだめでしょう。」と言われた広間二部屋の畳30帖。
暗がりの中で一瞬目を疑いましたが、すべて手織りの中継ぎ表。
敷かれている事は以前聞いていたのですが、
これだけの中継ぎ表の敷かれた部屋を見るのは初めてです。
おそらく裏返しがしてあり、表裏で50年は使われています。

いずれ9人のお客様の畳替えをする時が来ると思ってはいましたが、
「○○でしょ!」ということでしょうか。先代が経験を積め!と。
そしてこういうお客様がいらっしゃる事に感謝しなくてはなりません。

正式にご依頼があれば、頑張りたいと思います。

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