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文化・文政期頃に建造された旧家の茶室と支度間の畳です。

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時代が滲むニ畳台目中板下座床。
狭すぎず広すぎず、小間の王道です。
使用する畳の材料はすべて現状考えられる最高の素材。
納期を要する手配材料のため、ミスの許されない仕事です。
8畳製作するのに10日を要しました。

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思えば私の代になるや否や、畳を新調するタイミングに。
この旧家での過去70枚近い最高素材を使った新畳の製作は
私の畳職としての何よりの試練・経験・自信となりました。
しかし「このやり方で良いのだろうか?」と
不安に思った事も何度かありましたが、
先代はいないし、如何せん聞ける畳屋さんが周りにいません。
そんな時、
上田宗箇流や裏千家お家元出入りの先輩畳師など、
数少ない手縫い畳製作のレジェンドの方々から
弟子でもないのに多くの事を教えて頂きました。
教えて頂いたというよりも上手く聞き出したんですが。。
本当に感謝しています。
聞くと皆さんも同じ事にぶつかり、様々な裏技でそれらを
乗り越えておられました。
一旦話し出すと1時間2時間はあっという間。
同じ経験をした者同士にしか分からない
なかなか細かくマニアックな話。
知らぬ間に製作技術のレベルが高くなって行きました。
畳に本物も偽物もありませんが、この畳は明らかに「別物」です。

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思えば8年前に遡ります。
いくら当店が創業200年の老舗であるとは言え、
何の実績もない後継ぎの一職人に「頼むよ」と一言。
そう仰って頂いた当代御当主に私は育てて頂きました。
何とか、素材負けしない畳を作れるようになり
少しは恩返しができたのではないかと思います。
これからも精進しなければと、心新たな気持ちです。

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使用畳表: 備後地草六配中継表
使用畳床: 東播州産稲藁床棕櫚裏付
使用畳縁: 本高宮藍染麻布縁
框: 檜板入れ仕様

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