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すっかり秋めいてきましたね。
今年は寺院様のご依頼をいくつか頂きまして、
例年にない200帖近い紋縁畳を製作しました。

紋縁はご家庭の床の間に使用する縁、格の高い畳になります。
下の写真では丸い紋が綺麗に並び、畳の目に「目乗り」しています。

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我々畳店には「紋合わせ」という言葉があります。
両端から紋が始まり、かつ隣り合う畳の紋と合致させる技術です。

何枚も作って経験を積み、色々と頭を使って製作しているのですが、
作れば作るほど完成度に対する欲が出てきて
なかなか奥が深い畳製作作業です。

両端で丸紋が終わるようにするためには、畳の長さが
紋の直径の倍数でなければなりません。
しかし畳の丈がその倍数である事はまずありません。
パッと置いて丸の半分で切れてしまう場合には
引っ張るか縮めるかの必要が出てきます。
あくまでもこれは初歩的な段階の作業です。

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製織上、紋の形は歪になっているので、隣の畳と合わせるために
私は中心、そのまた左右の中心の三箇所45cm毎で
紋の位置を固定します。
水をつけると縮むのですが、均等に縮むとは限りません。
加えて重要な事は、一個一個の丸紋が横方向にも綺麗に揃う事です。
まず、紋の直径を考慮して畳表の上に固定しますが、
折り返した時に紋の直径と一致する位置は一点しかありません。

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縁際の仕上がりを良くし、また強度を上げる意味でも
通常の縁下紙の上に「ホソ」と呼ばれる紙を当てて縫います。
縁を曲げる時には僅かにロスがあるため、
このように紋の位置と曲げ際がズレていないと

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このように縁際に丸紋の端がピタリと乗らないのです。
ただ折り返しただけでは右側のように紋の形が崩れています。
こうした歪な形を一個一個是正しながら、側面も固定して
最後に返し縫いで縁を縫い付けます。

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縫い終わって定規を当てて確認します。
置き畳なら良いのですが、この畳は端の紋がダメです。
紋は綺麗に乗っていますが、框に板が入っていない場合、

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畳を敷き込んだ時に畳が縮む僅かなロスで
縁が下に引っ張られ、紋が欠けてしまうのです。
若干ですが紋を置く位置が外すぎるのです。
僅か1.5ミリといえ、面倒でもやり直しです。
最初の頃と比れば、いつも同じ仕上がりになりましたが、
まだ時折、やり直しをする場合もあります。
文化財を含め、この格の高い「高麗紋縁」の仕上げには
決して妥協してはだめな事を京都で学びましたが、
紋乗せ・紋合わせは難しい、でもやり甲斐のある仕事だと思います。

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織田信長と信忠の位牌が安置される崇福寺。
前回の畳も当店先代の仕事でした。
8月の暑い最中から、先代に負けない仕事!と
頑張ってきましたが、残り僅かとなりました。
信長公に仕える気持ちで頑張ります!

奇しくも今週末は岐阜信長まつりですので、
崇福寺は無料開放されます。
先日は女優の田中美里さんが来られました。
「日本史の新常識」BSフジ10月12日19時〜放送
床が映れば、新しい畳と古い畳が見られるはずです。
是非ご覧ください。

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